生産性が高くなると貧しくなる?

こういう面は確かにある。労働市場においてもそうで、電子化・自動化によって80年代と比べると現代の労働者の生産性は5~10倍になってるけど、労働条件はむしろ悪化している。
生産性の高まりはそれを吸収するだけの需要がなければ意味がない。そして過剰供給はむしろ供給能力を削減する方向に作用するのは当然の流れ。供給力を維持するためにはそれなりの対策が必要になってくる。ただその辺りに注目してる人はそう多くはない。

アフリカの飢餓は、食糧を生産できないから発生したのではない。アフリカで食糧を生産しても生活が立ち行かないほど安い食糧が、アメリカから流れ込んできたから、自国で食糧を作らなくなり、商品作物に流れ、結果、商品作物が下落すると食糧が決定的に不足、飢餓が発生した。生産性が向上し、安く大量の食糧が生産されると、飢餓が発生する。この皮肉な経済現象は、実に奇妙なのだが、頭に入れておいた方がよいと思う。
shinshinohara

…ここ重要。

こうした、経済学上の皮肉な現象をしっかり見極めたうえで、国の行く末を考える必要がある。私たちは、単純な世界に生きているのではない。「現実」の中で生きているのだ。矛盾に満ちた現実の中で、何をどう折り合いつけるか。面倒な調整を楽しむことで、私たちの社会は持続可能なものになるのだろう。
shinshinohara

…ホントこれ

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